2015-05-24 情景 詩 白いリンネルのシャツを着て きみは直立した姿勢のまま夢を見た真昼の青空に休むことなく回りつづけていたのは巨大な風車だった地中深くから汲みあげられた水が乾いた大地の球根を育てた 遠い街だった 骸骨たちの乗り合いバスが次の交差点を曲がるとき水たまりに映るリラの並木がさめざめと涙を流すのをぼくは見た 詩作メモ 4月頃、エリオット「死者の埋葬」について考えているときに、ふと思いついた詩。出来がいまひとつに思えて、お蔵入りにしていたのだけれど、先日、いくらか手を入れて完成させた。 ご案内 次回 蛇遣い 前回 箱男 詩 目次