鞠二月二日堂

詩と芸術のブログ

2017-01-01から1年間の記事一覧

ディキンソン 「憑かれるのは――部屋でなくてよい――」 One need not be a Chamber — to be Haunted —

海外の詩の翻訳シリーズ。 エミリー・ディキンソン、第12回「憑かれるれるのは――部屋でなくてよい――」 One need not be a Chamber — to be Haunted — (670番 1862年)日本語訳と解説(ディキンソンの目次と年譜はこちら)。 1.日本語訳 2.原詩 3.解説 4.翻…

地下道をゆくのがよい

買い物に出かけた。まだ午後三時だというのに薄暗い。湿っぽい曇り空を見上げた(雨、大丈夫かな?)。線路のあちら側にゆこう、でも踏切は好きじゃない(迂闊に立ち入ったらヨクナイコトが起きるよ)。 地下道をゆくのがよい(いつもそうしています)。階段…

ディキンソン 「太陽の意匠は」 The pattern of the sun

海外の詩の翻訳シリーズ。 エミリー・ディキンソン、第11回「太陽の意匠は」 The pattern of the sun (1550番)日本語訳と解説(ディキンソンの目次と年譜はこちら)。 1.日本語訳 2.原詩 3.解説 4.翻訳ノート ※ 『ディキンスン詩集』新倉俊一訳・編(思潮…

ディキンソン 「「希望」は羽をまとった姿で――」 "Hope" is the thing with feathers —

海外の詩の翻訳シリーズ。 エミリー・ディキンソン、第10回「「希望」は羽をまとった姿で――」 "Hope" is the thing with feathers — (254番 1861年)日本語訳と解説(ディキンソンの目次と年譜はこちら)。 1.日本語訳 2.原詩 3.解説 4.翻訳ノート ※ [ ]…

ディキンソン 「大切な宝物を手にして――」 I held a Jewel in my fingers —

海外の詩の翻訳シリーズ。 エミリー・ディキンソン、第9回「大切な宝物を手にして――」 I held a Jewel in my fingers — (245番 1861年)日本語訳と解説(ディキンソンの目次と年譜はこちら)。 1.日本語訳 2.原詩 3.解説 4.翻訳ノート ※ [ ]は、わたしの…

ディキンソン 「お別れはしないでおきましょう」 We'll pass without the parting

海外の詩の翻訳シリーズ。 エミリー・ディキンソン、第8回「お別れはしないでおきましょう」 We'll pass without the parting (996番 1865年)日本語訳と解説(ディキンソンの目次と年譜はこちら)。 1.日本語訳 2.原詩 3.解説 4.翻訳ノート ※ 『ディキンス…

夕暮れの森だった

夕暮れの森だった。不運はどこにでも舞い降りるものらしい。茜色の空から突如飛来したドッジボールに当たって女は倒れた。額から血が流れて意識を失った。担架で運ばれてゆく女に付き添ったのは妹だった。この世界が神さまの夢なら、姉の口癖をまねて語りか…

未来の千の蟻たち

街路樹の幹に一匹の蟻を見つけた。蟻たちは時空を巡り〈小さなものたち〉を集めてまわる。あの日のぼくの夢―情熱も、こんなふうに蟻たちに運ばれていったのだろうか? 1万6000年後の未来の千の蟻たちがきみたちに語りかける。 〈時がすぎてゆくというのは世…

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